2006年05月24日
中国政府の小規模カーバイド規制、30%が対象に
現地報告、大型アセチレン法塩ビ、100万トン設備も
【カテゴリー】:行政/団体(海外)
【関連企業・団体】:なし

 わが国塩ビ業界では「中国政府が小規模カーバイド設備を規制する通達を発表した」とする弊社配信(5月19日付)ニュースが反響を呼んでいる。
 
 中国の国家発展改革委員会(NDRC)から出た通達だが、現地記者からのその後のレポートによると、NDRCの調査では、今回規制対象となった1万トン未満の炉及び開放型の炉は、中国全体で約30%を占めているという。
 
 中国のカーバイド生産能力は、2005年末現在1,700万トンと発表されている。このうちの30%は約500万トンとなり、数字自体は決して小さくない。
 
 しかし実際に生産された量はこれらの能力の半分に過ぎない。つまり能力1,700万トンといっても実際の稼働率が50%なら、30%の設備が規制対象となっても計算上は実稼動能力に影響しないことになる。
 
 またアセチレン法塩ビは、新設の場合(2005/12からは)12万トン以上でないと認められないが、最近は大規模設備が続出している。
 
 現地記者からは大型プラントに次のようなものがあると報告してきた。
 ◇内蒙古エルデシュ(Erdos)の伊利化学(Yili Chemical Industrial Co.) 100万トン
 ◇四川省楽山市の四川Giant Star Group  50万トン
 ◇新疆ウイグル自治区ウルムチの新疆中泰化工(Xinjiang Zhongtai Chemical Co) 60万トン(50万トン計画を修正)
 ◇陝西省楡林の陝西Jintai Chlor-Alkali Co. 30万トン