2006年07月18日
中国政府、石炭化学産業を規制
【カテゴリー】:海外
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 中国では石油価格の高騰を受け、石炭液化計画や、石炭からのメタノール、オレフィン生産などの計画が相次いでいるが、中国政府はこのたび、石炭化学産業を規制する通達を発表した。

 新華社通信によると、国家発展改革委員会(NDRC)は7日通達を出し、年間300万トン未満の石炭液化計画、年間100万トン未満の石炭からのメタノール又はDMT生産計画、年間60万トン未満の石炭からのオレフィン生産計画を承認しないとしている。

 中国のメタノールの生産能力は2005年末で536万トンとなったが、建設中のものは900万トン、計画中のものは1000万トンに達するとみられており、NDRCでは市場がまだ未成熟のため、これらが完成すると過剰能力になるのは必至とみている。

 また石炭液化計画については、技術が未完成であるため、国としての開発計画が完成するまでは認めないとし、石炭化学については環境基準を満たすのが条件としている。

 但し、政府は石炭ベースの化学肥料生産は推奨しており、古い石炭化学であるカーバイドやコークスは規制するが、石炭液化や石油代替については着実に発展させるべきとしている。