| 2007年06月04日 |
| ベトナム投資セミナー開く まず高速道路、鉄道、ハイテク園 |
| キエム・副首相兼外相と新計画投資次官が講演 |
| 【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:なし |
ここ2年間8%台の経済成長をみせ、急発展するベトナムのファム・ザー・キエム・副首相兼外務相、カオ・ヴィエット・シン・計画投資次官、ダン・タイン・タム・越日ビジネスフォーラム会長ら政府、民間企業の幹部40人が来日、先月末、東京で「ベトナム投資セミナー」を開いた。 同セミナーはベトナム商工会議所、越日ビジネスフォーラム、駐日ベトナム大使館、ジェトロの共催。日本側から日本ベトナム友好議員連盟最高顧問の愛知和男・衆院議員らが出席した。 キエム・副首相は「ベトナムと日本には500年ほど前に、中部のホイアンで活発な交易があった。昨年秋には両国の首相の相互訪問で関係が強化された。ベトナムではビジネスや投資環境が整備され、環境を含めて今、投資のチャンスがある」と参加を呼びかけた。 同国は過去20年にわたって年率7%の成長を続け、04年7.5%、06年8.2%を達成している。今年1月にはWTOに加盟、20年には開発途上国を脱して工業国になることを目指している。日本には資本、技術、経営ノウハウなどの支援を求めている。 また、政治、社会とも安定しており、米、欧、中国、日本(52億ドル)、韓国、台湾、香港の投資がこれまでに350億ドル、07年は170億—200億ドルに達すると見込んでいる。会社としての投資は77%が全額出資。 さらに今後の発展のためには交通機関の整備、ハイテク技術の振興が欠かせないとして政府として、南北高速道路、南北高速鉄道、ハイテクパーク(ホアラック)の建設を優先的に進めるので日本の協力が欲しいとしている。 ベトナムは首都・ハノイを中心とする北部、ホーチミンの南部、ダナンの中部の3都市で工業開発が進められている。総人口8,000万人。それぞれの都市に空港がある。産業は電気・電子部品(松下、キヤノン、パオニア、オムロン、マイタックなど)自動車・二輪車(スズキ、トヨタなど)、金属製品、化学品など。 同国トップのサイゴン インベストメント グループ(SGI、トップ9の一つ)は、北部に7つ、南部に8つ、中部に3つの計18工業団地(計8,000ヘクタール)を持つ。内外資のビジネスサポート、都市リゾート、旅行会社、研究所なども運営している。 他国との優位性としては政府の強いサポート経済発展、安定した政治・社会体制、市場と生産拠点としての魅力(国民の80%が40歳以下と若い)、国際社会からの支援。国民性は素直、勤勉、向上意欲。日本に友情をもっている。 給与はハノイの工業団地で月57ドル、大卒で190ドル程度。土地は1平方メートル当たり50年間10ドル(ホーチミンは100ドル)、部品の現地調達率はまだ低い。日系企業は日本か他の国からの輸入に頼っている。日本語を話す人材はまだ不足している。新たに液晶などの光デバイスが今後の取り組みとなる。国有企業の株式化は09年を目指す。証券市場で40%を調達する予定。 |