2007年09月13日
米投資会社Blackstone、藍星グループの株式購入
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)

 米投資会社Blackstone と中国の国営企業 China National Chemical Corporation
(ChemChina:中国化工集団公司) は、戦略的パートナーとなると発表した。BlackstoneがChemChinaの100%子会社のChina Bluestar (Group) Corp(藍星グループ)の株式20%を6億ドルで購入する。

 藍星グループでは化学分野での投資で資金を必要としている。

 同社は先般、上海の浦東区星火開発地区に3段階に分けて合計20万トンのPOMプラントを建設することを発表した。
 
  既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=21902

 7月には甘粛省蘭州市で55千トンのブタンジオールと30千トンのポリフェにレンオキサイド計画に147百万ドルを投資する契約を蘭州市と締結した。同じく7月に、同社は黒龍江省大慶市で8万トンのSMプラントの建設を開始している。

 ChemChina では、「Blackstone を長期的なパートナーとしたい。Blackstoneの化学分野における幅広い経験(特にCelanese や Nalco での以前の成功経験)でBluestar の成長、拡大を支援してくれることを期待している」としている。

(Blackstone は2004年に Celanese をTOBにより38億ドルで買収し、その後再上場して全株式を売却し、短期間の間に50億ドル以上の利益を得た。

 また、水処理剤のパイオニアのNalco Chemical をApollo Management、Goldman Sachs とともに買収し、1年後に再上場している)

 一方、Blackstoneは経済成長により、中国の化学分野が長期的に成長すると期待している。

 なお、Blackstoneは本年5月に中国政府から30億ドルの出資を受け入れた。中国の外貨準備は昨年末で約1兆700億ドルと日本を上回って世界一だが、運用先は米国債に偏り利回りが低いため、シンガポールなどを真似て外貨準備の積極運用に動き始めたもの。