2007年10月09日
中国のSP Chemicals、江蘇省泰州市にスチレンモノマー建設
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)

 SP Chemicals は9月27日、江蘇省泰州市の泰興経済開発区での大規模SM計画について、泰州市政府と契約書を締結した。

 1億ドルを投じて年産32万トンのSMプラントを建設するもので、2008年第3四半期に着工し、2009年末完成を目指す。

 原料エチレン、ベンゼンのソースについては明らかにしていない。技術については、まだ決まっていない。

 浙江省と隣の江蘇省は中国で最も重要なSM市場であり、成長が著しい。同社によれば2006年の両省のSMの需要は約350万トンとなっており、同社では泰興経済開発区にプラントを建設することにより、この成長する需要に応えたいとしている。

 SP Chemicals は既に泰興経済開発区にプラントを有しており、諸施設を利用できるメリットもある。

SP Chemicals はシンガポールの投資会社が1995年に中国に100%子会社の Singpu Chemicals Industries (Taixing) Co., Ltd として設立したもので、2005年にSP Chemicals Ltd. に改称した。

同社は泰興経済開発区に以下のプラントを有している。

  ・コジェネレーション 120MW(60MW x 2)
  ・イオン交換膜法電解
     塩素  264千トン(396千トンに増設中)
     ソーダ 300千トン(450千トンに増設中)
  ・アニリン 90千トン(135千トンに増設中)
  ・VCM 200千トン(年内に完成)

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 中国のSMの需給は以下の通り。(単位:千トン)
2010年には中国のSMの消費量は700万トンになると見られている。

Year 生産量 輸入量 輸出量 消費量 自給率
  (%)
2002   891  1,799    2  2,688   33.2
2003   948  2,661    6  3,603   26.3
2004   986  2,889    9  3,866   25.5
2005  1,250   2,812   13   4,050   30.9
2006  1,924  2,343    6  4,261   45.2