2008年08月28日
荒川化学、中国に工業用樹脂5番目の生産拠点
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:荒川化学

 ロジン化学大手の荒川化学工業(本社:大阪市中央区、末村長広社長)は28日、原料事情に恵まれている中国での事業展開を加速するため、同国内5番目となる工業用樹脂の生産拠点を設立すると発表した。
 
 中国広西壮族自治区梧州市工業園区に「広西荒川化学工業有限公司」を設立することで地元の梧州工業園区管理委員会と基本合意し、28日、協議書を締結した。
 
 中国は、ロジン(松ヤニ)の世界最大の産地であり、ロジンを原料に製紙用薬品や印刷インキ、塗料用樹脂、接着剤などの化学製品を製造・販売している同社にとっては、原料の安定確保、原料からの一貫生産による効率化を進めていく上で重要拠点となる。
 
 新会社の「広西荒川化学工業有限公司」は、資本金600万米ドル(荒川化学100%出資)。工業園区内に約2万平方メートルの用地を確保した。09年春、投資額約1,400万米ドルで粘着・接着剤用の工業用樹脂年産7,000トン設備の建設に着手する。樹脂はロジン系のほか石化原料系(アルキルフェノールなど)も生産することにしており、完成は2010年央の見込み。