2008年11月11日
トクヤマ・次期社長に幸後取締役、中原氏は会長
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:トクヤマ
記者会見する中原社長(左)と幸後氏

 トクヤマは11日、来年1月1日付で中原茂明社長が取締役会長となり、後任に幸後和寿(こうご・かずひさ)取締役が昇格するトップ交代人事を内定したと発表した。
 
 記者会見した中原氏は「2002年4月に社長に就任して任期6年9カ月となる。赤字からのスタートだったが、これまでに2回の3カ年計画を実行し、収益構造の改善と企業価値の向上を目指して取り組んできた。この3月には、10年後の創立100周年に向けて100周年ビジョンも策定した。その中では国際競争力の強化と海外比率の向上という2つの大方針をかかげたが、これを達成していくには経営トップの若返りが必要と判断した」と説明。
 
 後任の幸後氏については「製造現場から営業まで幅広く経験しており、主張すべきことははっきり言う。部下の信頼も厚い。次のリーダーにふさわしい」と太鼓判を押した。
 
 幸後氏は「世界経済は今大混乱しており、まさに嵐のなかで船を漕ぎ出す船頭のような気持ちです。トクヤマのミッションはものづくりにあると思っているので、これから具体的に何をやればいいのか、考えていきたい。明るく元気にという“中原イズム”は、しっかり引き継ぎます」と、やや緊張した表情だった。
 
【幸後氏の略歴】昭和25年、福岡県行橋市生まれ。同50年東工大化学科を卒業し入社。電解製造部など工場現場に24年勤めたあと平成11年東京に移り、エレクトロニクス営業部長、ICケミカル部長などを経て同18年取締役機能材料部門長、鹿島工場管掌に就任(現職)。