2011年05月17日
東レ、業界最高水準の極細ナイロン繊維を本格販売
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:東レ

東レは16日、業界最高水準である単糸繊度(単糸の太さ)が0.5デシテックス(糸の長さ1万メートルに対して、糸の重さ1グラムである場合の繊維の太さが1デシテックス)クラスの極細ナイロンファイバー「マイクロマフィン」の量産化に成功し、本格販売を開始したと発表した。
パンスト及びインナー用途向けを中心に初年度25トン、3年後(2013年度)100トンの販売を計画している。

「ハイマルチ糸」と呼ばれる、単糸繊度が1.0デシテックスクラスの極細ナイロンファイバーは、すでに市場で幅広く製品として販売されている。しかし、1.0デシテックスをさらに下回るナイロンファイバーの細繊度化については、ポリエステルに比べて製造時に糸の長さ方向の均一性を保持するのが難しいほか、ポリマー溶融時の熱劣化が大きいなど、製造の難易度が高く、実用化は困難であった。

東レは、極限製糸技術の追求により、糸の長さ方向の均一性を飛躍的に向上させるとともに、ポリマーの熱劣化を極限まで抑えることで、安定した極細ナイロンファイバーの量産化に成功した。

特徴は、(1)ナイロンが本来持つしなやかさと、究極の肌触りを両立させた(2)ナイロン6、ナイロン66ともに、繊度・フィラメント数はニーズに応じて設定が可能?加工糸にした際の緻密な生地構造による保温性に優れるーなど。