2017年01月24日
川崎医大、ワクチンの有効な製造方法を開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:なし

川崎医科大学の齊藤峰輝教授(微生物学)らの共同研究グループは24日、インフルエンザワクチンの製造過程で有効性が低下するリスクを半減する画期的なワクチン製造法を開発したと発表した。

現在、インフルエンザワクチンは、鶏卵を使ってウイルスを増やし分離・精製して製造している。だが、ウイルスの遺伝子に変異が起きる(抗原変異)リスクが避けられないのが課題となっている。研究グループはインフルエンザウイルスが持つ遺伝子複製酵素(ウイルスポリメラーゼ)を人為的に改変することで遺伝子変異の発生頻度を半減させた新しいワクチン製造用ウイルス(ワクチン製造株)の開発に世界で初めて成功した。効率よく有効なワクチンが製造できる。実用化されれば、製造コストの低減が可能となる。

研究内容の詳細は米国の科学誌「Journal of Virology」電力版(1月4日付)に掲載された。