2017年01月26日

農研機構、イチゴの冷蔵パッケージ法を開発

【カテゴリー】：ファインケミカル 【関連企業・団体】：なし

農業・食品産業技術組合研究機構（農研機構）は26日、長距離輸送による物理的損傷や、外観・果肉品質の低下を抑えるイチゴのパッケージ法を開発したと発表した。新パッケージ法を用いれば、冷凍コンテナを用いた船便でも、高い品質を保持したまま、イチゴをシンガポールへ輸出できることを実証した。新パッケージの利用により、船便でのイチゴ輸出が拡大することが期待される。 イチゴは年間約408トン輸出されているが、その大半は航空便による。船便の導入が望まれていたものの、イチゴは柔らかく傷みやすいため、輸送期間が長い船便による輸出は困難であるとされてきた。 開発した新パッケージ方法は、専用容器（伸縮性フィルムもしくは宙吊り型容器）とMA包装（微細な孔を空けたポリエチレン製の袋にイチゴを密封する）を併用するものである。これにより、冷凍コンテナを用いた船便で、航空便並みの品質を保持したままシンガポールへ輸出（東京港―シンガポール港まで輸送期間は12日程度、現地陸送は3日程度）できることを実証した。航空便から船便への転換により、輸送費用が3分の1から10分の1に削減されるとみられる。