2017年03月17日
出光興産・徳山事業所 操業60周年
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:出光興産

出光興産は1957年徳山製造所(現事業所)に日量30千バレル(年産約160万kl)処理能力の石油精製プラントが稼働開始して17日、操業60周年を迎えた。創業者の出光佐三氏(店主)が当時の需要急増に対応するため、着工からわずか10カ月で工場を完成させたというエピソードを持つ。工場には長さ1300メートルのグリーンベルトを設置するなど、当時としても先進的な“工場緑化”を実現した。

1969年にはエチレンプラントを立ち上げ石油化学事業に本格進出した。現在エチレン生産能力は623千トン(ほかに千葉に同374千トン)、周南コンビナートの中核企業として各社へ安定供給を続けている。今年1月には生産量累計が2000万トンを超えた。

同社はさらにベトナムに海外発のニソン製油所建設プロジェクトを推進中だ。国内需要が先細りする中、昭和シェル石油との経営統合問題の解決が長引くなど課題は多いが、「地域の皆さんにはこれからも地域社会の発展に貢献する事業所として安全・安定操業と競争力強化に努めていきます」と意欲的だ。


【徳山事業所の概要】(主な設備と生産能力)
◇ナフサ水素化脱硫装置 22,000バレル/日
◇接触改質装置 22,000バレル/日
◇MEK装置 40,000 t/年
◇エチレン製造装置 623,000t/年
◇芳香族製造装置
・ベンゼン159,000t/年
・トルエン130,000t/年
・パラキシレン214,000t/年
◇スチレンモノマー製造装置 340,000t/年
◇シクロヘキサン製造装置 125,000t/年
◇IPソルベント製造装置 20,000t/年
◇液状ゴム製造装置 3,000t/年
◇水添石油樹脂製造装置 10,000t/年