2017年03月30日
中外製薬、デング熱ウイルス抗体研究に国際助成金
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:中外製薬

中外製薬は30日、シンガポール科学技術研究庁(A*STRA)と共同研究中の「抗デングウイルス抗体開発プロジェクト」が、国連の参加する公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)から助成案件に選定されたと発表した。5.3億円の助成金の支給が決まった。

同プロジェクトは、中外製薬のシンガポール研究拠点、中外ファーマボディ・リサーチ(CPR)と、A*STRAの関連機関であるシンガポール免疫学ネットワーク(SlgN)とのコラボレーションによって進められてきた。デング熱を引き起こすデングウイルスには、4種の異なる血清型の存在が知られている。SlgNの研究者は、これらすべてのウイルスの血清型に高い中和活性を示す新規ヒト抗体を見出した。CPRは中外製薬の持つ独自抗体改変技術を応用して抗体の最適化を手がけてきた。

デングウイルスに対する新たな抗体医薬品創製を目指すこうした取り組みが、GHIT Fundの掲げる「開発途上国で蔓延する顧みられない熱帯病の制圧」に貢献するものだと評価された。

ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1490832941.pdf