2017年05月23日
住友化学、中国で自動車材事業拡充へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学

住友化学は23日、中国での自動車材事業を強化するため、新たに四川省成都市にポリプロピレン(PP)コンパウンドの製造・販売拠点、また、遼寧省大連市の既存拠点には熱可塑性エラストマー(TPE)の生産設備を導入すると発表した。

PPコンパウンドは、PPに合成ゴム、ガラス繊維、無機フィラー等を混練し、機能性や剛性を向上させた高性能な材料で、自動車のバンパーや内装材などに使われている。TPEは、常温ではゴム状の弾性を示し、高温では軟化して熱可塑性樹脂と同じ加工法で成形できることから、主にエアバッグカバー材やボディーシール材などの自動車部材として使用されている。

中国では自動車の生産とともに内装材向けPPコンパウンドの需要が伸びている。安全意識の高まりからエアバッグ搭載車も増えている。住化はこうした事情を背景に生産設備を増強し、新たな需要を取り込んでいくことにした。
PPコンパウンドを新設するのは成都市の成都東承住化汽車複合塑料で2016年10月の設立。一方、TPE設備を増設するのは大連市に本社を置く大連住化複合塑料で2011年9月の発足。住友化学はこれら中国のほか欧米に12のPPコンパウンド会社を持ちグローバル展開している。


ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1495511753.pdf