2017年06月16日
東大など、揮発した残留農薬の空中検知センサー開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東京大学

神奈川県立産業技術総合研究所(神奈川県海老名市、馬來義弘理事長)は16日、東京大学生産技術研究所の竹内昌治教授らと共同で、揮発した残留農薬を迅速・特異的に空気中から検知できるセンサーを開発したと発表した。開発センサーを用いて、空気中に揮発した農薬100ppbを約10分で検知することに成功した。

食品の安全を保障する残留農薬試験は、対象食品の抽出物から質量分析機などを使って分析する方法が一般的だが、試験に用いた食品は失われることになる。今回研究グループは、こうした残留農薬を食品を傷つけることなく空気中から直接検知できるセンサーを開発した。寒天ゲルを用いて揮発した農薬成分を取り込む。次に農薬と結合する特殊な合成DNAを用いた仕組みを使い好感度・高選択的に農薬成分を検出する。

同研究成果は、英国王立化学会LabonaChip誌6月16日付に掲載される。