2017年06月19日
荒川化学と産総研、プラにセラミック膜コーティング
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:荒川化学、産業技術総合研究所

荒川化学工業(大阪市中央区、谷奥勝三社長)と産業技術総合研究所は、エアロゾルデポジション法(AD法)によるプラスチック基材への低温・低圧でのセラミック膜コーティング技術を共同開発したと発表した。
荒川化学はシリカ微粒子がポリマー中に均一に分散し結合する有機無機ハイブリッド樹脂「コンポセラン」事業を展開中。一方、産総研先進コーティング技術研究センターは、常温固化現象を用いた画期的な無機コーティング法である「AD法」を開発し、主に金属・セラミックなどの無機基材分野に応用してきた。

プラスチック材料は、軽量なうえ成形性に優れ、金属やセラミック材料からの置き換えが進んでいるが、無機材料の有する硬さや耐傷性、ガスバリア性などの特性は再現できていない。
今回両者は、それぞれの技術を持ち寄り、プラスチック基材上にハイブリッド膜を下地として形成し、AD法でセラミックを常温・低圧条件下で表面コーティングする技術を開発した。

これまでセラミックのプラスチック基材への応用は、密着性や透明性などに十分な性能が得られず、実用化には至っていなかった。今後は、自動車ガラスやフラットパネルディスプレイ向けなど幅広い分野に応用展開が期待できるとしている。


ニュースリリース参照
http://www.arakawachem.co.jp/jp/ir/document/news/20170616co.pdf