2017年06月28日
日本触媒、神戸大とバイオマス・オレフィン共同開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日本触媒

日本触媒は28日、神戸大学・寄附講座(喜多裕一特命教授)と共同で、バイオマスの新規資源化プロセスを開発したと発表した。250-300℃の高温水中、金属鉄存在下でリグノセルロースを高効率で炭素数2-6程度の水溶性化合物群に分解する方法で、従来法と比べバイオマス全体の高い利用効率を実現できる。

得られた水溶液化合物群は、触媒によりエチレン、プロピレン、ブチレンなどのオレフィン系炭化水素やベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素に変換できる。

種々のグリーンケミカルズの基礎原料として有望で、同社の場合、例えばバイオマスから作ったプロピレンを既存のアクリル酸プラントに供給することができれば、再生可能資源由来のアクリル酸を製造することができ“環境にやさしい紙おむつ原料”の生産が可能となる。

同研究成果の一部は、米国化学会発行の「ACS Sustainable Chemistry & Engineering」に掲載された。

ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1498615213.pdf