2017年08月07日
旭化成、ポリカーボネート樹脂原料の新製法開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:旭化成

旭化成は7日、ポリカーボネート樹脂(PC)原料の新製法を水島製造所の実証プラントで検証した結果、運転安定性と操作性を確認、連続運転1000時間以上を達成したと発表した。従来法と比べて省エネ、CO排出量削減、安全な原料(CO2)を用いた製造プロセスの実現に成功した。

従来、PC製法には毒性の高いホスゲンを用いてきた(ホスゲン界面重合法)が、安全性やエネルギー消費量に課題があった。同社はNEDOプロジェクト「戦略的省エネルギー技術革新プログラム事業」としで、2015年から水島製造所に年産1000トン能力の試験プラントを用い、新製法によるテスト生産を行ってきた。PC原料のジフェニルカーボネート(DPC)の新製法として、ジアルキルカーボネート(DRC)を経由した製造プロセス「ジアルキルカーボネート法ジフェニルカーボネートプロセス」(DRC法DPCプロセス)の実証に成功した。

同社は、引き続き新製法の経済性や運転条件、機器の最適化など、生産技術の完成を急ぐ。同社はこれまで非ホスゲン法ポリカーボネート樹脂製造プロセスを開発し、中国、韓国、ロシア、サウジアラビアなどの各国へ技術ライセンス展開してきたが、新製法開発により、技術ライセンス事業のさらなる競争力強化を図る。


ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1502077466.pdf