2017年09月08日
NEDO、排水油脂で発電「バイオマス発電車」開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:NEDO

NEDOは8日、水質浄化などを手がけるティービーエム社(本社:埼玉県所沢市)が飲食店などの排水浄化過程で分離回収される油脂を原料とした発電用燃料の製造に成功し、この燃料で発電する100KVA規模の発電機を搭載した国内最大級のバイオマス発電車を開発したと発表した。

飲食店や商業施設、食品工場から出る排水は下水道法や水質汚濁防止法によって排水基準が定められ、下水道に汚水や油脂が直接流出するのを防ぐためのグリース阻集器(グリース・トラップ)設置が義務づけられている。だが、集められた油脂分(トラップグリース)は水分の含有率が高く、不純物も多いため、未利用のまま産業廃棄物として焼却処分されてきた。

ティービーエム社は、NEDOの「ベンチャー企業等による新エネルギー技術革新支援事業」の支援を得て、トラップグリースを用いたバイオマス発電システム「フード・グリーン発電システム」の開発に成功し、100KVA規模の発電機を搭載した国内最大級のバイオマス発電車を完成した。

9月10日、入間市で開催される「第23回いるま太鼓セッション」に参加して同イベント向け電力の供給実証を行うほか、東京など各地でデモストレーションを行い、新エネルギーの「地産地消モデル」確立を目指す。