2017年09月28日
東大、地球最古の海洋堆積物から生命の痕跡発見
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東京大学

東京大学の佐野有司教授(大気海洋研究所)、小宮剛准教授(大学院総合文化研究所)らの研究グループは28日、地球最古の海洋堆積物から生命の痕跡を発見したと発表した。

カナダ北東部ラブラドルのサグレック岩体に産する約40億年前の堆積岩中にグラファイトを発見した。複数の堆積岩中に微小なグラファイトの粒子が存在することを発見した。グラファイトは堆積構造と整合的に算出しており、当時の海底面に降り積もったものと考えられる。

研究グループは今回、新発見されたグラファイトが還元的アセチルーCoA経路やカルビンサイクルといった炭素固定経路を経て、生命によって形成されたことを明らかにした。この結果は世界最古の生命の痕跡を、従来の推定より1.5億年以上遡らせるものとなる。