2017年11月29日
北大など、青色LED材料を活かして熱を電気に変換
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:北海道大学

北海道大学、産業技術総合研究所、韓国・成均館大学は、青色発光ダイオード材料の窒化カリウム(GaN)からなる半導体の電子の動きやすさを活かした発電二次元電子ガスが、すでに実用化されている熱電変換材料に比べて2~6倍も大きな熱電変換出力因子を示すことを発見したと発表した。

二次元電子ガスとは電子が溜まったナノメートル(nm)オーダーの極めて薄い層のこと。最近、米国などでは性能の高い熱電変換材料が報告されているが、性能が再現できないなどの課題があり、実用化されなかった。

今回の発見は温度差を電気に直接変換する熱電材料を高性能化するための有力な材料設計指針となることが期待される。工場や火力発電所、自動車などの利用につながる。

同研究成果は「AdvancedScience」11月24日付オンラインに掲載された。