2017年12月07日
アステラス、東大などと共同でコメ型経口ワクチン開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:アステラス製薬

アステラス製薬は7日、東京大学医科学研究所、千葉大学および空調設備専業の朝日工業社(本社、東京都港区、高須康有社長)などとコメ型経口ワクチン「MucoRice-CTB(ムコライス)」の実用化を目指した共同研究契約を締結したと発表した。今回取り組むプログラムは、医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)に採択され、日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受ける。

「ムコライス」は、医科学研究所の清野宏教授らによって開発された、遺伝子組換え技術を用い、コメの内在性貯蔵タンパク質の代わりにワクチン抗原となるタンパク質を発現させたコメ型経口ワクチン。室温での保管が可能でバイオ医薬品に特有の厳格な温度管理が不要となる。栽培技術の確立により効率的に生産することが可能になれば、医療費負担の軽減につながる。今後は、感染症ワクチンや治療薬の研究開発に取り組み、遺伝子組換え穀物の医薬品生産への活用に挑戦する。