2017年12月13日
ユニチカ、有機ELディスプレイ用PIワニス新開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:ユニチカ

ユニチカは13日、超フレキシブル化が可能な有機ELディスプレイ(OLED)用ポリイミド(PI)ワニスを開発したと発表した。従来のPIワニス製造時の課題だった「生産性向上」解決が期待される。

従来のPIワニスには、熱硬化時に気泡を発生しやすい、塗膜のはがれを避ける、などから時間をかけて熱硬化する必要があった。このためPIワニスに大量の添加剤を配合する方法がとられているが、基板の最終工程で剥離が難しくなるという問題があった。

今回開発したPIワニスは、独自の設計と配合技術により、ガラス基板と強固に密着し、剥離もしやすいという相反する特性を同時に実現した。熱硬化のスピードを上げても高品質のPI薄膜の形成が可能だ。従来の1/3~1/4の速さとなり生産性が大幅向上した。関連特許を約10件出願中だ。