2017年12月15日
理研、DNAメチル化を切り替える因子同定法開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:理化学研究所

理化学研究所は14日、ライフサイエンス技術基盤研究センターの鈴木治和チームリーダーらの研究チームがDNAメチル化を制御する転写因子を効率的に同定する方法を開発したと発表した。

培養細胞での転写因子の発現、メチローム解析、バイオインフォマティクス解析を組み合わせることで、DNAメチル化制御に関わる転写因子を効率的に同定する方法を開発した。この方法を用いて15種の転写因子を調べたところ半分以上の8種がDNA脱メチル化に関わっていることが分かった。
一方、脱メチル化からメチル化への切り替えに関わる転写因子は同定されなかった。

このことから、転写因子によるDNAメチル化制御は、主としてメチル化から脱メチル化の切り替えによって行われる可能性が示された。今後、転写因子によるDNAメチル化制御と疾患の関係を明らかにすることで、疾患の原因究明や新たな治療法の開発につながると期待できる。

同研究成果は米国の科学誌「Epigenetics and Chromatin」オンライン版(12月8日付)に掲載された。