2017年12月26日
東工大など、新規ダイヤモンド量子発光体作製に成功
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:産業技術総合研究所、東京工業大学

東京工業大学工学院の波多野睦子教授、産総研機能材料研究センターの宮本良之研究チーム長らの共同研究グループは26日、スズ(Sn)を導入したダイヤモンドを高温高圧下で加熱処理し、スズと空孔(V)からなる新しい発光源(カラーセンター)の形成に成功したと発表した。
2000℃を超える高温高圧条件で加熱処理することにより、選択的にSnVのみを形成する。
SnVは、理論計算や低温計測により、従来のカラーセンターの課題をすべて解決する可能性があることを明らかにした。今後、長いスピンコヒーレンス時間を実証することで、長距離量子ネットワーク通信に必要な量子メモリーへの応用が期待される。
同研究成果は、12月22日(米国時間)、米国物理学会の「Physical Review Letters」に掲載された。