2018年01月12日
理研、タイコグラフィ-X線吸収微細構造法開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:理化学研究所

理化学研究所は12日、大阪大学、名古屋大学との共同研究チームが、タイコグラフィを用いて試料のX線吸収微細構造(WAFS)を取得する「タイコグラフィ-XAFS法」を開発し、酸素吸蔵・放出材料の酸素拡散分布を可視化することに成功したと発表した。

実際に大型放射光施設(SPring-8)で測定したところ、従来の顕微XAFSをを超える空間分解能で酸素吸蔵・放出材料のXAFSを取得することができた。XAFSを解析することで密度と価数の分布を2次元的にマッピングし、それらの相関を解析することで酸素拡散の様子を可視化することに成功した。
今後、タイコグラフィ-XASFは、さまざまな先端機能性材料のナノ構造・化学状態分析へ応用されると期待できる。

同研究成果はドイツ化学会誌「Angewandte Chemie International Edition」掲載に先立ち、1月2日付オンライン版に掲載された。