2018年03月19日
和光純薬、幹細胞標識用試験試薬 発売
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フィルムグループの和光純薬工業(本社:大阪市中央区、小畠伸三社長)は19日、移植した細胞の生体内での動態や組織・臓器への集積状況などの高感度イメージングが可能な研究用試薬として、幹細胞標識用超低毒性量子ドット「Fluclair(フルクレア)」を3月23日から販売すると発表した。

細胞移植による治療の研究には、治療効果と安全性を検証するために移植した細胞の生体内での動態や組織・臓器への集積状況を高感度なイメージングにより正確につかむことが重要となる。だが、現在一般的に用いられている有機系色素などは蛍光強度が低く、また蛍光強度の高い量子ドットは細胞毒性のあるカドミウムを含み高濃度で使用できないなどの問題があった。

「Fluclair」は、日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けた、名古屋大学工学研究科の馬場嘉信教授(生命分子工学)らの研究グループや村田製作所(本社:京都府長岡京市、村田恒夫社長)が開発に成功した。カドミウムを含まないため細胞毒性が大きく低減され、従来困難だった蛍光強度の高い量子ドットを高濃度で使用できる。発光する波長ごとに「グリーン」「イエロー」「レッド」の3種類をラインアップし、ユーザーが保有するイメージング機器に対応できるようにした。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1521430392.pdf