2018年04月17日
京大発の「人工皮膚」 製造承認取得
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:京都大学

京都大学は17日、鈴木茂彦名誉教授、坂本道治医学部特定講師らの研究グループが考案した「人工皮膚」が、新規医療機器として製造承認されたと発表した。再生医療に匹敵する皮膚の再生が可能になると期待される。

従来の人工皮膚を改良し、難治性潰瘍治療薬として広く用いられている塩基性線維芽細胞増殖因子を吸着して、1週間以上かけてゆっくりと放出(徐放)する機能性人工皮膚を考案し、動物実験で有効性を確認した。

鈴木名誉教授らによって開発された、コラーゲンスポンジをシリコーンフィルムで覆った二層構造をもつ人工皮膚(いわゆる二層性人工真皮)をベースに開発した。

2010年から同大学医学部附属病院臨床研究総合センター(iACT)でこの人工皮膚の医師主導治験を実施し、今回、新規医療機器として製造承認された。今後、重症熱傷、糖尿病性潰瘍などの治療に生かされることが期待される。