2018年05月07日
旭化成、欧州で「グリーン水素」プロジェクト始動
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:旭化成

旭化成は7日、ヨーロッパ統括会社の旭化成ヨーロッパ(本社:独・デュッセルドルフ市、堤秀樹社長)が、ドイツ・ヘルテン市にある水素開発拠点(水素シティ)で、風力模擬電源を使ってアルカリ水から水素を生成する「グリーン水素」実証プロジェクトを開始したと発表した。

同社はこれまでに食塩電解技術を生かして独自のアルカリ水電解システムを開発。エネルギー転換効率に優れ10MWまでの大型化が可能なため、単一装置で大量の水素を生産することができる。NEDOの支援も得て横浜市で長時間の水素製造実証プロジェクトに成功している。

今回のヨーロッパでのプロジェクトは、再生可能エネルギーから供給される電力を使用して「グリーン水素」を製造する水素製造プロジェクトの第二弾となる。州政府や企業で構成されるNRW.INVESTの協力を得て実施する。

水素は、エネルギーの貯蔵分野だけでなく、自動車の代替燃料としても関心が高い。特にドイツでは2022年までに原子力エネルギーの廃絶や再生可能エネルギーの開発などの目標を掲げている。旭化成は、こうした時代のニーズに技術面で対応し貢献していきたいとしている。


<用語の解説>
■NRW.INVESTとは :ドイツ連邦共和国ヴェストファーレン州(NRW)で投資や進出を計画するドイツ国内外の企業へ全工程でサポートサービスを提供しているNRW州経済振興公社。1960年に設立され、州都デュッセルドルフに本部を置く、NRW州政府単独出資(経済エネルギー省の所轄)による組織。


ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1525678057.pdf