2018年06月08日
帝人、アスファルト下に「透水性舗装部材」
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:帝人

帝人と秩父ケミカル(本社:東京都千代田区、吉田 寿人社長)の両社は7日、アスファルト直下に施工可能な高耐熱性・耐久性の透水性舗装部材「透水セル(仮称)」を共同開発したと発表した。
帝人のコンパウンド技術などを生かして開発した。約150℃の耐熱性を有する部材で、アスファルト舗装に適用することで雨水を貯め込み浸水被害を防ぐ効果がある。

このところ集中豪雨による浸水被害が都市部で相次いでいる。その対策として、雨水貯留槽などの浸透施設を地中に埋め込む方法が多く採られているが、設置に必要な空間を確保するため、一般的に施工深度が深く、コストや地下水位の低い地域にしか適用できないなどの課題があった。

両社が今回開発した「透水セル」は、施工時に深く掘削する必要がないため施工が簡単で、地下水位の高い地域にも適用できる。高い強度を保ちつつ空隙率を87%まで高めたことで、優れた雨水貯留浸透性能と導水性能を発揮する。また雨水を土壌へ浸透させるだけでなく、側溝や雨水貯留槽へと誘導することも可能、などの特長を持っている。公益社団法人・雨水貯留浸透技術協会(国交省)の「雨水貯留浸透製品評価認定書」を取得済みで今後、市場展開を加速する方針。数年内に5万平方メートルの販売を目指す。


ニュースリリース
https://www.teijin.co.jp/news/2018/jbd180607_01.pdf