2018年07月03日
NEDO、地中熱利用システム専用掘削機 開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:NEDO

NEDOは2日、機械メーカーの鉱研工業(本社:東京都豊島区、末永幸紘社長)と施工会社の日伸テクノ(本社:福島県二本松市、柴田和夫社長)の両社が、地中熱利用システム専用の新型掘削機「FSGT-150C」を開発したと発表した。地中を掘削するロッドの振動を制御して掘削時間を短縮し、ロッドの自動交換システムを採用することで作業人員の削減を可能にした。

実証試験の結果、掘削時間を30%以上、作業人員を3分の1、作業工数を20%以上削減できることを確認した。施工孔本数の多い大規模工事では、さらに大きな削減効果が期待できる。

地中熱利用システムとは、地中に埋設した熱交換器を通じて地中の熱を取り出し、ヒートポンプで効率よく熱を輸送して、室内機で冷房・暖房用として利用するシステムのこと。地中熱は、他の再生可能エネルギーと比較して設置場所の制約が少なく、安定供給が見込めるなどのメリットがある。だが、地中熱交換器の設置コストが高いことやシステム全体の高効率化が必要なことなどの課題を有し、これらの解決が必要不可欠となっていた。
今回の掘削機の開発はNEDOプロジェクトの成果となる。