2018年08月10日
東芝、岩谷など3社、世界最大級の水素センター着工
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:東芝、岩谷産業

NEDOは9日、東芝エネルギーシステムズ、東北電力、岩谷産業の3社が、福島県浪江町に、再生可能エネを利用した世界最大級となる1万kWの水素製造装置を有する水素エネルギーシステム「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R))」を着工したと発表した。
2019年10月までに建設を完了して試運転を開始し、20年7月までに実証運用と水素輸送を開始する予定。製造した水素は、燃料電池による発電用途、燃料電池車・燃料電池バスなどのモビリティ用途のほか、工場の燃料などとして使用する。

同フィールドでは、隣接する太陽光発電と系統電力を用いて1万kWの水素製造装置により年間最大900トン規模の水素を製造し、貯蔵・供給する。

水素の製造・貯蔵は、市場における水素需要予測に基づいて行う。水素製造量を調節することにより、電力系統の需給バランス調整を行う。この水素の製造・貯蔵と電力系統の需給バランス調整の最適な組み合わせを水素エネルギー運用システムにより実現することが今回の実証運用の最大課題となる。

このため、実証運用では、運転周期の異なる装置、インプットのタイミング・期間・量が異なる需要に対し、電力系統のディマンドリスポンス対応と水素需給対応を組み合わせた最適な運転制御技術を検証する。製造した水素は、圧縮水素トレーラーを使って需要先へ供給する計画だ。