2018年08月24日
三井化学、市原工場に「ルーカント」2万トン増強
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増強する「ルーカント」

三井化学は24日、炭化水素系合成油「ルーカント」(商品名)の需要が内外とも順調なため、市原工場(千葉県)にプラントを新設し、生産能力をほぼ倍増すると発表した。また、シンガポールには高機能エラストマー「タフマー」増設も決めた(別掲)。設備投資額は合わせて約200億円。

「ルーカント」は、同社が世界で初めて商品化した炭化水素系合成油(液状ポリオレフィンオリゴマー)。今回市原工場内に年産2万トン設備を新設し、今後の需要増に対応することにした。営業運転開始は2021年2月の予定。岩国大竹工場の現有設備と合わせて製造能力は約2倍となる。

「ルーカント」は、無色透明の液体で、熱安定・化学安定性が高く揮発性が低い、低温流動性に優れるなどの特長を有する。このため主に潤滑油の粘度調整剤として自動車ドライブラインのギア油や工業用潤滑油、グリースなど高品質が求められる分野に使用され、需要も堅調だ。

同製品を使用することで、潤滑油の粘度を低くして自動車の燃費を向上させ、CO2発生量を削減する。また潤滑油の安定性が向上し長寿命化するため交換頻度を減らすことが可能となる。同社は引き続き同事業の拡大に注力していく方針だ。

ニュースリリース

「ルーカント」の生産能力増強について
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1535093776.pdf


「ルーカント」製品紹介
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file3_1602736157.pdf