2018年09月25日
淡輪・日化協会長「脱プラ報道」に不快感
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:日本化学工業協会
淡輪敏会長

プラスチックによる海洋汚染問題と関連して、使い捨てプラスチック製品を規制する動きが広がっていることについて、日本化学工業協会の淡輪敏会長(三井化学社長)は25日の記者会見で「一部でセンセーショナル報じられたが、プラスチックには機能性やコストなど、これまでに使われてきた背景もある。十把ひとからげの議論はどうかと思う」と、“脱プラ”など、一部に見られた過激な報道に不快感を示した。

淡輪氏は「業界はこれまで循環型社会への貢献をめざして3R運動(リデュース、リユース、リサイクル)に積極的に取り組んできた。廃プラのリサイクル率は84%と海外各国と比べても高い。化学品の開発から製造、物流、消費までのすべての過程で環境・健康・安全を守るというレスポンシブルケア活動や、ICCA(国際化学工業協会協議会)などと連携して化学物質の安全性評価に関するLRI(長期自主研究)にも力を入れている」と業界の環境や安全への取り組みをアピールした。

また「使い捨てを減らそうというのはその通りだしよく分かるが、有用性に対する理解も必要だ。食品包装用フィルムもそうだ」として「ほんの一例だが、私が小さい頃は豆腐を買うのに、わざわざ鍋を持って店まで行かないと買えなかった。もうそういう時代には戻れない筈だ。
必要なものは残すように、ていねいにチェックしていく必要がある」と強調した。