2018年11月08日
富士フィルム 肌のシミ形成を阻害する成分発見
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルムは8日、米ぬか脂質に含有される成分「オリザノール」が、シミの原因となるメラノソームの形成に関わる酵素「BACE2」の働きを阻害することを発見したと発表した。さらに「オリザノール」を安定的にナノ乳化し、高い浸透性を実現した「ナノオリザノール乳化物」を新たに独自開発した。

■研究成果
同社は今回、次の研究成果を挙げたと発表した。
(1)シミの原因となるメラノソームが形成される過程に着目。メラノソームの形成に関わる酵素「BACE2」の働きを阻害することで、メラノソームの構造が完全に形成される前の状態に留め、メラニン産生を抑制することを実証した。
(2) BACE2の働きを阻害する成分を探索した結果、米ぬか脂質に含有される成分「オリザノール」にその作用を発見した。
(3)オリザノールを当社独自技術でナノ乳化し、浸透性を向上させた「ナノオリザノール乳化物」を新たに開発した。本成分がBACE2の働きを阻害し、シミの原因となるメラノソームの形成が抑制され、高い美白効果が期待できる。

同社は今回開発した「ナノオリザノール乳化物」を、来春発売の機能性化粧品に配合する予定だ。
同社は、11月28~30日、パシフィコ横浜(横浜市)で開催される「第41回日本分子生物学会」で発表する。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1541643687.pdf