2018年11月12日
千代田化工建設、役員報酬 減額
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:千代田化工建設

千代田化工建設は12日、19年3月期第2四半期(4~9月)連結決算で大幅赤字を計上した責任をとり、代表取締役、業務執行取締役および執行役員の報酬の減額を決めたと発表した。常勤監査等委員取締役からも役員報酬の自主返上の申し入れがあった。

代表取締役会長および代表取締役社長は月額基本報酬の50%、他の取締役および執行役員は、職位・職務に応じて同40~10%をそれぞれ減額する。期間は18年11月から5カ月間。常勤監査等委員である取締役は同じく20%程度を自主返上する。

同社は9日の決算発表で、18年4~9月期決算として売上高1,464億円(前年同期比△41.6%)、営業利益△963億円、最終利益△1,086億円の赤字を計上。通期予想でも1,050億円の最終赤字は免れない見込みとした。
現在遂行中の大型LNG案件の一つで、米国ルイジアナ州のキャメロンLNGプロジェクトで見通しに狂いが生じた。原油価格の上昇で米国でシェールガス開発が再開された。メキシコ湾を襲ったハリケーンの復興作業の本格化で、現場作業員不足し、それに伴い人件費が大幅高騰した。また、建設現場が市街地から遠く、作業員の定着率が極めて低いなどの事情が重なった。さらにこれら建設コストの上昇に加え、繰延税金資産の取り崩しによる法人税等の負担が増加した。