2018年11月20日
横浜ゴム、高強度・高弾性ウレタン系接着剤開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:横浜ゴム

横浜ゴムは20日、強度と弾性に優れた2液型ウレタン系接着剤の基礎技術を確立したと発表した。今後世界的に需要の増加が見込まれる自動車構造用接着剤や電子機器など工業用接着剤分野に応用していく方針だ。

自動車業界では車体の軽量化に伴い、鉄鋼・アルミ・プラスチックなどを組み合わせたマルチマテリアル構造の開発が盛んだ。だが、これらのマルチ構造材は溶接による接合が困難なため、構造用接着剤に対するニーズが高まっている。これまでのエポキシ系接着剤は強度には優れるもののフレキシブル性に欠け、多様な部材への対応が難しいという課題がある。

横浜ゴムは今回、エポキシ系に匹敵する20Mpa~40Mpaの最大引張り強度と、最大伸び率200%~500%というウレタン系特有の弾性を両立する接着剤技術の開発に成功した。研究段階で一般的に達成困難とされる技術的上限曲線(バナナカーブ)を越える数値を実現した。また、ウレタン系の弱点である温度、湿度などの環境による硬化不具合や硬化速度の問題も大幅に改善した。今後さらに検証し、次世代工業用接着剤として商品化を目指す。


ニュースリリース参照
https://www.y-yokohama.com/release/pdf/2018112015mb001.pdf