住友化学は9日、大阪工場(大阪市此花区)に、EUV(極端紫外線)、ArF(フッ化アルゴン)などの先端半導体用フォトレジストの供給体制を強化するため新棟を建設すると発表した。製造プロセス技術・品質評価・分析に関する機能を集約する。完成は2027年度末の予定。
フォトレジストとは、半導体製造プロセスにおいて回路パターン形成に使用される感光性樹脂のこと。先端ロジックおよびメモリー半導体の微細化・多層化を支える基幹材料で、生成AIの普及、IoT化の進展、データセンター投資の拡大を背景に、今後も高性能、高品質と安定供給要求がさらに高まると見込まれている。
住友化学は、ファインケミカル事業の中核を担う技術と位置づけ、同事業を拡大してきた。22年には大阪工場に開発・評価新棟を建設し、先端露光機を導入するなど、材料設計からはじめた。
一方、その開発成果をタイムリーな供給につなるには、製造ラインにおけるプロセス管理の高度化が欠かせない。原料の評価から出荷に至るまで、各工程を高い精度で管理できるシステムが求められる。
今回の新棟建設は、これまで工場内に分散していたEUVレジストおよびArFレジストの製造プロセス技術、品質評価、分析に関する機能を一体化し、プロセス管理の高度化につなげる。
これにより、量産立ち上げのスピード向上や工程の作り込みによる品質の安定化など、より高いレベルでの供給安定性を実現する。「開発~量産化~分析」までを一気通貫で担い、グローバルな最先端フォトレジスト向け供給体制を確立する。
■大阪工場新棟の概要
▽所在地 :大阪市此花区春日出中3丁目1番98
▽規 模 :地上6階建 延べ床面積 約3,200平方メートル
▽完 成 :2027年度末(予定)
<ニュースリリース参照>
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1775720421.pdf