2003年08月28日
内外で普及広がる

 樹脂サッシは、環境先進国といわれるドイツで生まれた。サッシ業界の調べによると、ドイツ、アイルランドでは、すでにサッシ全体の半分以上が樹脂サッシといい、欧州全体でも毎年、7%以上の成長をみせている。

 樹脂サッシの需要がこのように広がっている理由はいくつかある。たとえば、比較的気候が温暖なフランスでも、このところパリやプロバンス地方を中心に温暖化防止対策や、酸性雨による森林枯渇対策への関心が高まり、樹脂サッシへの切り替えが増えている。
 
 温暖化対策とは、言い換えれば「省エネ」そのものだ。住宅の断熱性能が高ければ、冷暖房のための電力消費が減らせる。日本全体の電力消費が減れば、石油や石炭を燃焼させて発電する火力発電の需要も減るため、温暖化効果が指摘されている二酸化炭素(CO2)の排出量も減る。(・・・)

 樹脂サッシ普及促進委員会の中村明史事務局長は「欧州では、省エネ基準をクリアしていない新築は認められていない国がたくさんある」と話す。

 一方、米国の樹脂サッシ普及率も、2000年には46%と欧州レベルに達した。この年の暮れから翌年春まで40回にわたって大停電が続いたカリフォルニア州では、これを契機に省エネ対策に真剣に取り組み、樹脂サッシの普及に拍車がかかった。
 
 さて、日本では、樹脂サッシの販売実績は年間100万窓で、サッシ全体の年間市場規模の7.7%に過ぎない。北海道や青森、秋田、岩手の東北3県では普及しているが、この地域以南はまさにこれからだ。そこで、人と環境への負荷を減らすための「住環境改革フォーラム」を立ち上げ、今春「地球と人にやさしい住まいづくりのための提言」をまとめた。

 提言では、住宅行政の問題点として、欧州のように省エネ基準の義務づけがされていないこと▽基準値そのものが甘いこと▽省エネ住宅を促進する政策が不十分なことなどを挙げ、改善案を示した。


旭ホームズ瀬田展示場