2003年08月28日
優れた断熱・防音性、結露防止効果

 最近とくに「住宅の断熱性能」が注目されるようになった。室内温度が外気温の影響をどれぐらい受けるかということで、住宅の良し悪しはこれで決るとさえ言われている。断熱性能が高いと、外気温の影響を受けにくく、夏は涼しく、冬は暖かい。断熱性能が低いと逆に夏は暑く、冬は寒い。そうなると、冷暖房によるエネルギー消費量も増える。

 では、窓は、住宅の断熱にどれぐらい影響するのか。東京大学工学部建築学科の坂本雄三教授の計算によると、92年の省エネルギー基準で建てられた住宅の場合、冬に窓などの開口部から逃げる熱は(室内の熱量の)48%、夏に開口部から流入する熱は、同71%にもなり、窓断熱対策が不十分だと、冷暖房エネルギーの負荷が格段に高まる。
 
 坂本教授は、この数字について「原因はアルミサッシと1枚の単層ガラス窓の組み合わせが多い点にある。80年代に建てられた住宅は、この方式が一般的で、外気の熱を伝えやすい」と解説する。ということは、アルミサッシと1枚ガラスを他のものに取り替えれば、断熱性能を高めることができる。

 そこで注目されるのが樹脂サッシだ。省エネルギー建材普及促進センターの試算によると、アルミサッシ単層ガラスの窓からの熱損失を100とした場合、アルミ・樹脂サッシで2枚の複層ガラスは54、樹脂サッシで複層ガラスだと熱損失は36と、アルミ単層の3分の1強だ。
 
 冬場、ガラス窓の内側にできる結露。外気温が低い中で室内を暖房すると、室内側の窓の表面に水滴がつくことは、知られている。しかし、もし、ここで断熱性の高い樹脂サッシと複層ガラス窓を使うと、結露は防げるのだ。外気温による冷却力を削げるからだ。

 結露は、喘息(ぜんそく)の原因となるダニ・カビの発生を促し、室内の空気の質を悪化させるだけでなく、住宅そのものの耐用年数を短くするといわれている。人の健康と、住宅の寿命の両方に悪影響を及ぼすわけで、結露防止は、居住者にとって、冷暖房の節約と並ぶ重要な問題といえる。