2002年12月17日
キヤノン、有機ELの研究開発を推進
デジカメ用ディスプレイにしぼる
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:なし

 キヤノンは有機EL(エレクトロルミネッセンス)の発光素材とディスプレイの研究開発に取り組んでいる。同社はかって有機ELの研究開発を進めた経験があるが、今回はまずデジタルカメラの画像表示にしぼって製品開発を行っているもよう。
 
 同社は他のメーカーと同じように複写機やレーザープリンター用の感光体として使われているOPC(オーガニックフォトコンダクター)感光体をベースに有機ELを研究していた。
 
 OPC感光体の感光層には電荷発生材料として有機顔料が使われている。この場合、有機顔料は色材としてではなく、機能性材料として使われているわけだが、今回はOPC感光体とは異なる方式を開発しているといわれる。
 
 有機ELは発光素材の寿命が短かく、大型化(15インチ以上)も難航している状況。しかし、同社では、携帯電話やカーナビ用など小型ディスプレイとして、デジタルカメラのファインダ用ていど(3〜4インチ)の大きさであれば製品化が可能とみているようである。
 
 低分子系か高分子系かの発光プロセスについては明らかにしていないものの新しい方式での製品開発が進めば、発光素材や小型ディスプレイが自家生産できるメリットがあり、液晶ディスプレイメーカーなどからも注目されている。

 業界筋によるとデジタルカメラの画像は現在、液晶で表示されているが、今後は有機ELばかりでなく無機EL、真空表示管(VFD)なども対象に研究される見通しにあるとしている。