2003年01月09日
三井化学、米国のPPコンパウンド企業2社を統合
自動車向け需要の増大に対応、05年の売上高2億4,000万ドルに
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:トヨタ自動車、ホンダ、丸紅、三井化学、三井物産

 三井化学9日、米国におけるPPコンパウンド事業の強化を目的に今年1月1日をもって同社の関係コンパウンドメーカー2社を統合したと発表した。
 
 同社60%、丸紅40%の出資会社であるATC,Inc(ATC)社と、同社65%、三井物産35%の出資のColor&CompositeTechnorigies,Inc(CCT)社を統合したもので、新会社名はAdvanncedComposites,Inc(アドバンストコンポジッツ・ACI)。
 資本金は1,410万ドル。出資率はMitsuiChemicalsAmericaInc(三井ケミカルアメリカ・MCI-A)62.8%、三井物産27.0%、丸紅アメリカ10.2%。本社所在地はオハイオ州シドニー。
工場はオハイオ、テネシー、メキシコの3ヵ所。設備能力はオハイオが年産6万5,000t、テネシーが同4間4,000t、メキシコが同1万1,000tの合計同12万t。北米最大の規模となる。
社長は河合洋一氏。従業員は、両社の合計の430人。
 当面の売上高は、両社の02年分を合算した1億7,000万ドル。05年には2億4,000万ドルに拡大する計画。
 
 今回の統合は、米国内で同コンパウンドの需要がバンパー向けに加えてインパネ向けにも大きく広がっていく見通しにある点を睨んで、両社が培ってきた優れた銘柄開発力や生産技術力などの一体化と各種合理化策の展開とで市場ニーズにこれまで以上に的確に対応していくことにしたもの。合理化によるコスト削減目標としては、05年における売上高の10%つまり邦貨換算で20億円を掲げていくとしている。
 
 ATC社とCCT社は、トヨタ自動車やホンダさらには米ビッグスリー向けにこれまでもほぼフル稼働してきた。今回の統合を機に設備の増強を健闘していく考え。
 三井化学はかねてから国の内外でPPコンパウンド事業を積極的に展開しており、現在の年間供給能力は日本国内が10万t、米国が12万t、ベルギーが1万t、タイが2万2,000t、中国が2万4,000tーーの合計27万6,000tとなっている。さらに中国とタイではそれぞれ8,000t設備を今年秋に増設することにしている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=553