2003年01月15日
島津製作所「田中耕一記念質量分析研究所」新設
内外研究者を公募し、質量分析技術の新たな可能性を追求
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:島津製作所

 島津製作所は15日、たんぱく質などの生体高分子の新たな質量分析手法や質量分析装置の研究開発を目的とした「田中耕一記念質量分析研究所」を開設、本格的な活動を開始すると発表した。

 新研究所は「ソフトレーザー脱離イオン化法」で2002年ノーベル化学賞を受賞した、同社フェローの田中耕一氏が所長となる。国の内外の研究者の公募、また先端的な大学・研究機関や企業との共同研究を積極的に進め、質量分析の応用拡大を目指す。

【田中耕一氏のコメント】「新研究所には様々な分野の幅広い技術を持つ研究者に集まっていただき、ここを拠点として多くの人々との交流を進め、その中から質量分析技術の新しい可能性をひらきたいと思います」

 新研究所では、同社のライフサイエンス事業のコア技術である質量分析に関する研究を行う。当面は、英国子会社で商品化した、飛行時間型質量分析装置'アキシマAXIMA-キユーアイテイQIT'の性能向上やアプリケーションの開発などに取り組む。中長期的には、たんぱく質の質量分析に関する新たな技術・製品の開発や、質量分析技術の創薬・診断への応用などへ順次研究領域を拡大する。

<田中耕一記念質量分析研究所の概要>

名称:田中耕一記念質量分析研究所  
所長:田中耕一氏(島津製作所フェロー)
設立日:2003年1月1日 
研究所面積:約100〓
所在地:本社(京都市)内のテクニカルセンターに設置
人員:当初6名、今4月以降公募も含めて陣容拡大の予定(将来は共同研究機関との研究者の相互派遣も検討)
研究設備:飛行時間型質量分析装置など  
研究予算:初年度年間約2億円

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=565