2003年02月13日
日立造船が有機EL分野に進出
ディスプレイで既存メーカーを買収
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東北パイオニア、トッキ、パイオニア

 日立造船(TEL 06-6569-0001)は12日、有機EL(エレクトロルミネッセンス)のディスプレイ製造装置分野に進出することを明らかにした。これは同装置を手がける富士第一製作所(坂本清利社長、資本金1千万円、大阪府豊能郡能勢町、TEL 0727-34-1368)を買収(約10億円)する形で、有機ELディスプレイを手がけるもので、3月1日付けで日立造船の谷所敬事業開発推進室担当部長が社長に就任する。
 
 富士第一製作所は1989年設立で、真空機器の設計、製造を行っていた。99年には同ディスプレイの多層膜蒸着装置の製造をはじめた。昨年8月期の売り上げは約5億円。
 
 日立造船は産業・精密機械事業を戦略分野に位置づけており製品強化の一貫として有機ELディスプレイをとらえることにしたもの。
 
 有機ELディスプレイの多層膜蒸着装置は、トッキやアルバックが生産、東北パイオニアも名のりをあげている。いずれも米コダック社からのライセンスを受けているが、富士第一製作所がどのような技術を所有しているかは明らかにされていない。