2003年02月27日
住金、アンモニア混合体で低温排熱回収発電
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:なし

省エネルギー対策が広い分野で進められているが、水とアンモニア混合媒体を使って100℃以下の蒸気で発電ができるタービンが実用化され、注目を集めている。この技術は住友金属工業が鹿島製鉄所第2製鋼工場のOGダクト冷却水排熱を使って排熱回収発電設備(カリーナサイクル発電と呼ぶ)によって、従来のフロンを作動流体とした発電システムより約40%高い発電効率を得たというもの。
 
 従来、低温排熱回収発電の作動流体には、低沸点媒体のフロンや炭化水素媒体のイソブタンなどが使われていたが、地球環境問題や可燃性ガスの取り扱いが難しいことなどから一般化しなかった。
 
 住金の技術の特徴は(1)水よりも低い沸点を持つアンモニアを混合することにより、混合媒体の気泡点(蒸発が始まる状態)の温度が水の沸点温度より低くなり、より低温の熱源を利用できる(2)混合媒体の蒸発過程は、蒸発温度が純粋物質のように一定ではなく、気泡点の温度から露点(凝縮が始まる状態)の温度まで連続的に上昇、このため顕熱性の熱源を向流型交換器を用いて熱交換する場合、熱源と作動体の温度差を小さくすることができる。水より効率のよい熱回収が可能となる(3)タービン排気をミストセパレーターで分離された低濃度のアンモニア水に吸収させることにより、排気圧力を下げてタービンの熱落差を大きくし、発電量を増大させることができるーなど。

 その発電システムは蒸発器、ミストセパレーター、タービン、発電機、凝縮器、再生器で構成されている。蒸発器の熱源としてはOGダクト冷却温排水(98℃、1,300t/h)が供給され、結果として3,507キロワットの発電量が得られる。同設備はすでに3年以上の運転を続けている。