2003年03月31日
サンアロマー、明日からPPの物流を新システムに転換
物流業務の効率向上を目的に「3PL」体制を採用へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:サンアロマー

 ポリプロピレン(PP)専業メーカーのサンアロマーは4月1日付けで同社のPPの物流実務をアウトソーシングし、PPの保管・配送等の物流実務の全てを第三者の物流会社に一元的に委託していくことになった。

これは、かねてから欧米の企業間で普及しているいわゆる3PL(Third Party Logistics)システムを採用して物流業務の効率の向上を図るというもの。3PL体制への移行は、わが国の樹脂業界ではこれが初めて。同社では、これによって物流コストを合理化できるだけでなく、需要家に対するより適切かつタイムリーな物流サービスの提供も可能になると説明している。

現在のわが国のポリオレフィンメーカーは、中東ならびにアジア地域における石油化学新興勢力の急速な台頭や原料ナフサ価格の高騰などによってこれまでにない厳しい局面に立たされている。このためあらゆる手段を講じての国際競争力の強化が急務となっており、物流の最適化とコストの合理化も極めて重要な課題の一つに挙げられている。
そうした中だけに今回のサンアロマーの3PL体制への転換は多くの関係者の注目を集めており、今後どういった成果があがるかを見て同様の体制に移行する樹脂メーカーも出てくるものと予想される。