| 2003年05月12日 |
| 住友化学、韓国のLCD用カラーフィルター設備倍増 |
| 【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:住友化学 |
住友化学は12日、グループ会社である韓国の東友STI社の平沢ピョンタク工場で、3 月に稼働を開始した液晶ディスプレー(LCD)用カラーフィルター第一工場隣接地に新たに約280億円を投じて第二工場を建設すると発表した。5 月に着工し、2004年春商業生産開始の予定だ。第一工場と同様、第5世代と呼ばれる最新鋭の液晶パネルに対応するもので、生産能力は年72万枚。両工場の合計能力は年144万枚となる。これに伴い、東友STIの資本金を1,000億ウォンから1,600億ウォンに増資する。 カラーフィルターは、LCD のカラー表示に不可欠な材料で、コンピューターモニター のLCD 化や携帯電話のカラー化、大型テレビ用途向けなどに、今後年率20%程度の成長が見込まれている。韓国ではサムスン電子がすでに、第5世代LCDの量産ラインの大幅な増設を決定し、工場建設計画を進めている。 第5世代用のカラーフィルターは、従来のものに比べ、ガラス基板のサイズが大きくなるため、カラーレジスト等をガラス基板に塗布するには、これまでのスピンコーティング方式では生産性や収率が低下し、品質維持も困難とされている。同社は、最先端のスピンレス方式を採用し、材料投入から生産、検査、及び出荷までの全工程を自動的に行う最先端生産技術と設備を導入している。 韓国では、同工場の増設のほか、LCD用偏光フィルムの原反からの一貫生産工場が本年6 月に完成する。台湾でも年内に同様の一貫生産の新工場が完成する予定。中国・上海でも偏光フィルム生産の最終工程の能力増強を実施しており、今後、さらに増強していく方針だ。今回の増設により、2005年度のカラーフィルターの売上高は700億円を目標とし情報電子化学部門では1,800億円の売上高を見込んでいる。 【東友STI株式会社の概要】 (1)設立:2002年4月 (2)本社:韓国平沢市 (3)資本金:1,000 億ウォン(約100 億円) (4)出資比率:住友化学60%、新エスティーアイテクノロジー35%、東友ファインケム5% (5)事業内容:カラーフィルターの製造、販売 (6)社長:出口敏久 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/030512sumitomo.pdf |