| 2003年05月13日 |
| 住化、韓国のLCD用カラーフィルターを倍増 |
| 【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:住友化学 |
住友化学工業は情報電子材料を最重点分野の一つとして積極的に事業展開しているが、グループ会社である韓国の東友STI平沢(ピョンタク)工場に約280億円を投じて液晶表示装置(LCD)用カラーフィルターの第二工場を建設することになった。 第二工場は5月中に着工し、2004年春に操業の予定。生産能力は年72万枚。本年3月に完成した現工場とあわせ倍増の144万枚になる。 これまでの生産は第四世代と呼ばれるLCD用でカラーレジストなどをスピンコーティング方式でガラス基板に塗布する工程をとっていたが、生産性や収率が低下し、高品質を維持するうえで問題があったため第五世代対応としてスピンレス方式を採用した。全工程がクリーンルームで自動的に行われるため高品質の製品生産と原価低減、生産性向上が実現できるとしている。 住友化学は韓国で半導体材料のフォトレジストやカラーフィルター生産の主原料であるカラーレジスト、ストリッパー(剥離材)、ITOエッチャント(透明電極エッチング液)などの生産、販売を行っている。 カラーフィルターはLCDのカラー表示に不可欠な材料で大型テレビ用にLCDが年率20%ていどの伸びが見込まれている。韓国ではサムスン電子が大型液晶テレビの急増を予想して、本年末には1,100mm×1,300mmサイズのLCD工場を建設する計画で、東友STIの計画はこれに対応したもの。 同社はこのほど資本金を1,000億ウォンから1,600億ウォンに増資した。増設によってカラーフィルターの売り上げを2005年度で700億円、情報電子化学部門で1,800億円を見込んでいる。 東友STIは住化60%、新エスティアイテクノロジー35%、東友ファインケム5%の出資比率。新エスティアイは日本企業で住化92.3%、TECO 7.7%の出資比率。 |