| 2003年06月04日 |
| 住友化学、愛媛工場のメチオニン倍増 |
| 【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:住友化学 |
住友化学は4日、愛媛工場内に新たにメチオニンの増強工事に着手したと発表した。2005年春の稼動開始を予定。完成後な年産9万トンと現有設備の2倍以上の生産体制となる。 メチオニンは主に養鶏向けの飼料添加物1として使用されている代表的なアミノ酸で、現在、世界の需要は年間45〜50万〓程度とされているが、今後は、発展途上国での人口の増加や所得の向上などから、とくにアジアを中心に年率5%超の成長が見込まれている。最近では、BSE(牛海綿状脳症)の流行を機に、安全な添加物として需要増加がみられるという。一方、メーカーは世界で数社に限られている。 同社では、能力増強を決めた背景として次の点を挙げている。 (1)愛媛工場ではメチオニンの基幹原料をすべて自製している。世界でもユニークな原料から製品までの一貫生産により、高いコスト競争力をもっている。 (2)アクロレイン、青酸、メチルメルカプタン等の特殊な原料の取扱いに豊富なノウハウをもち、高度な環境・安全対策、品質管理体制のもと、安定した生産が可能。 (3)今後大きな需要の伸びが期待されるアジア地区にクイックデリバリーできる、立地上の優位性がある。 (4)新製品であるLMAの製造工程は、高度な有機合成技術によるもので、品質やコスト競争力に優れている。 住友化学は、農業化学品を最重点事業の一つと位置付けており、メチオニン、ビオチンを中心とした飼料添加物は農業化学品のコア事業の一つ。今回の増強により、飼料添加物事業の売上は、年間300億円程度に伸長すると見込んでいる。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=1056 |