2003年06月19日

栄研化学・長崎大「SARS ウイルス検出試薬」共同開発へ

【カテゴリー】：新製品/新技術 【関連企業・団体】：栄研化学

栄研化学は19日、独自技術の遺伝子増幅法『LAMP法』を利用して、重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス検出試薬の開発を、長崎大学熱帯医学研究所の森田公一教授(ウイルス学)と共同研究すると発表した。 　昨年11 月に中国・広東省で出現した新型コロナウイルスによるSARS は、世界の脅威になっており、世界で8,465 人の感染者と、801 人の死亡者が報告されている(WHO:6 月18 日現在)。しかし、十分に確立された治療法や診断法がないのが現状。 　そこで同社は、LAMP法がSARS コロナウイルス特有の遺伝子を検出するのに有効と考え、公表されている塩基配列をもとにLAMP法専用プライマーの設計を行い、ワンステップ、肉眼で目視判定可能なSARS RT-LAMP 法の開発に着手した。 　これには患者検体での検証が必須なため、同社では、WHO 西太平洋地域事務局のSARS 対策チームの一員としてSARS 流行地域での対策に協力し、これまでも日本脳炎ウイルス、西ナイルウイルスなど、熱帯病ウイルス検出にLAMP法の応用を進めてきた長崎大学・森田公一教授らと共同研究することにした。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/030619eiken.pdf