2003年07月11日
安全知の連合と実行めざし「安全工学シンポジウム」開く
参加団体、参加者とも過去最高に
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:三菱化学、化学工学会

 化学工学会、自動車技術会、電気学会、電子情報学会、日本原子力学会、日本建築学会、安全工学協会など41団体が参加した日本学術会議の人間と工学研究連絡委員会安全工学専門委員会(菅原進一委員長)の第33回安全工学シンポジウムが10,11の両日、東京・六本木の日本学術会議講堂で開かれた。

 ことしのシンポジウムのメインタイトルは「安全知の連合と実行」で昨年の「安全知の連合を求めて」から一歩前進したかたちになった。特別講演として宇宙開発事業団宇宙輸送システム本部の渡辺篤太郎副本部長が「H−〓Aロケット開発」、東大名誉教授の村上陽一郎氏が「安全文化を巡って」のテーマで講演した。
 
 また、菅原委員長を座長に「社会安心への安全工学の在り方」と題してパネルディスカッションが行われた。
 オーガナイズドセッションでは地震学から見た日本の安全、化学産業における21世紀の技術者安全教育はいかにあるべきか、安全工学は規制とどうかかわるか、失敗学と失敗知識の活用、食品の安全、東電問題など19テーマで討議された。

 幹事団体となった安全工学協会の三浦昭会長(三菱化学相談役)は「安全への関心が高まり参加団体(13団体増)、参加者(約700人)とも過去最高の規模となった。今後は安全のデータベース構築や会員相互のアクセスが課題になる。それにしても取り組むべきテーマが非常に多い」と語った。